【症状ナビ】肘の痛み、外側上顆炎(テニス肘)
<つらい肘の痛み、外側上顆炎(テニス肘)>
肘の痛み、腕のしびれ、手首まわりの違和感を早期解消!
外側上顆炎はテニス肘とも言われており、手首を反らせる動作、パソコン仕事でのマウスの使用、テニスのバッグハンドでボールを打つ動きで痛みが悪化します。外側上顆炎・テニス肘は、手首の伸筋群(親指側~肘の外側についている筋肉)を繰り返し強く使うことが原因で起こります。
このような肘の障害では、投薬を長期間続けたり手術に踏み切る前に保存療法によるカイロプラクティックケアをオススメします。特にカイロプラクティックによる関節アジャストメント、IASTMテクニック、LLLT(近赤外線光線療法)など最先端の軟部組織治療、段階的な機能トレーニング、背骨や胸郭などの全身のコンディショニングを実施することが非常に効果的です。
外側上顆炎の特徴
- 最初に肘の炎症が起こり、その後に伸筋群の腱炎を発症する
- 年齢を重ねて組織の弾性(腱や靭帯の柔軟性)が低下することも起因する
- 平均的に35-60歳の年齢層に多く、アスリートでは若年にも多い
- スポーツや日常動作での過使用(オーバーユース)が原因となる
- 繰り返しの動作、重いものを持ったりする人に多い
- 慢性化すると握力が低下して手の働きが低下する
- 最近ではパソコン時のマウスの使用、スマホの使用でも発症する頻度が高い
近年の研究では…
以前の学説では、外側上顆炎は手首の伸筋群(腱、筋組織)の炎症であると考えられていました。しかし、近年の研究データでは外側上顆炎は、炎症性の細胞が患部に確認されてないということがわかり、実際には炎症が起きていないということが判明しています。
外側上顆炎という名前には炎症という文字がついていますが実際はふさわしくない表現なので、最近では外側上顆痛、外側上顆腱症などともいわれるようになりました。
これまでの治療方法では不十分だったが…
サンスマイル八王子カイロプラクティックでは外側上顆炎に効果の高い最新治療法を用います。
- IASTM筋膜リリース、Percussorによる肘関節まわりの筋肉ケア
- LLLT(近赤外線光線療法)による筋肉ケア、血流改善と治癒の促進
- 電動アジャストメントツールによる関節矯正
- 機能栄養学に基づく栄養療法による組織(腱や靭帯)の強化
- 手首、肘、肩まわりの機能トレーニングなど
肘や手首の痛みを根本的に解決するためには、原因をしっかり見極めたうえで正しい治療プランに沿って体が治る力(治癒力)を回復させることが大切です。スポーツ・カイロプラクティックの先進国、米国で行われた研究結果より、関節の働きを向上させて、段階的なリハビリテーションを行うことが最も回復を高めることがわかっています。
<外側上顆炎の治療> 海外の研究データ
J Chiropr Med 2017
Management of Chronic Lateral Epicondylitis With Manual Therapy and Local Cryostimulation: A Pilot Study;Nadia Richer
外側上顆炎の訴える18人(+19人)の患者に関節マニピュレーションと軟部組織テクニックを行い、4週間に8回の治療を行って3か月後に評価したところ多くの多くの被検者で肘の痛みや握力が改善した。
Case Reports J Manipulative Physiol Ther. Nov-Dec 2000
Conservative chiropractic care of lateral epicondylitis
R L Kaufman
左肘の痛みと回外障害を訴える45歳女性の症例。検査では手首と指の伸展に抵抗した外側上顆の痛みがあり、カイロプラクティックの関節マニピュレーション、サポーターによる固定、リハビリテーションを実施したところ、痛みの解消と肘の動きの制限が改善。
J Clin Laser Med Surg. 1998 Jun
Z Simunovic
内側上顆炎と外側上顆炎の治療法の中で、近赤外線光線療法(LLLT)が非常に成功した事例として報告されています。
内側上顆炎(ゴルフ肘の患者50人)、外側上顆炎(テニス肘の患者274人)のいずれかを伴う対象者(324人)に対し、830nmもしくは904nmのLLLTを用いた。患部周辺のトリガーポイントへLLLT照射を行ったところ、急性の症例の82%と慢性の症例の66%で痛みや握力などの機能に改善が見られた。
J Chiropr Med 2014
Chiropractic treatment of lateral epicondylitis: a case report utilizing active release techniques
Jordan A Gliedt
48歳男性が2年前に発症した左肘の痛みを訴えてカイロプラクティッククリニックに来院。痛みのためにゴルフの18ホールをプレーすることができないこと訴えていた。3週間にわたるカイロプラクティックケア(筋肉、筋膜、腱、靭帯、および神経機能を改善する軟組織テクニック)を実施したところ、肘の痛みと機能が回復し、4週間~8週間後には週に3回のゴルフプレー(18ホール)ができるようになった。
肘関節の解剖学
肘関節は以下の3つの骨からなる複合関節。
→上腕骨・尺骨・橈骨
- 上腕骨:外側および内側上顆、上腕骨小頭、上腕骨滑車、鉤突窩、肘頭窩
- 橈骨:橈骨頭、橈骨粗面、橈骨頚
- 尺骨:肘頭、肘頭粗面、滑車切痕、鉤状突起、橈骨切痕
などが肘の骨構造に関わっている。
これら3つの骨によって、以下の関節がつくられ、関節包・靱帯・筋によって肘全体が安定化されている。
- 腕尺関節:肘の曲げ伸ばし動作に関わる
- 腕橈関節:すべての方向の動作に関わる
- 橈尺関節:前腕の回内・回外動作に関わる(手のひらを反す動き)
肘を支える2つの靱帯 → 内側・外側側副靱帯、橈骨輪状靱帯
橈骨輪状靱帯は橈骨頭を取り巻き、尺骨との接触を維持する。橈骨頭は尺骨・上腕骨・橈骨輪状靱帯と1つの関節面をつくる。
内側・外側側副靱帯は肘の関節包および橈骨輪状靱帯を補強しながら安定性を担う。
肘にある筋肉
筋肉については、尺側手根屈筋は肘を横切って内側上顆に付着し、橈側手根伸筋は肘を横切って外側上顆に付着している。これらの腱は側副靱帯の線維に混じりこんでおり、肘の安定化と共にその運動を行う。外側上顆炎(テニス肘)、内側上顆炎(ゴルフ肘)はこの部分の筋肉の炎症や障害。
肘の運動に関わる筋
- 回内位での屈曲:上腕筋
- 回外位での屈曲:上腕二頭筋
- すばやい屈曲または中間位での屈曲:腕橈骨筋
- 伸展:上腕三頭筋および肘筋
- 回外:回外筋および上腕二頭筋
- 回内:方形回内筋
- すばやい回内または荷重状態での回内:円回内筋
- ある程度の屈曲:手根伸筋
- ある程度の伸展:手根屈筋
肘の磨耗を減らすために、皮膚と肘頭突起の間に肘頭皮下滑液包があり、二頭筋の腱と橈骨の間には二頭筋橈骨滑液包がある。滑液包は関節や骨のまわりで摩擦を軽減するクッションの役割で、スポーツや反復作業などで炎症を起こすと肘の痛みの原因となる。
肘関節を通る神経と動脈
橈骨神経・尺骨神経・正中神経・筋皮神経、上腕動脈の枝である橈骨動脈および尺骨動脈。肘の障害の回復にはこれらの通り道となる肩甲骨、肩関節、頚椎などのゆがみを整え、可動域の回復を促すことが大事。
外側上顆炎のケア <施術の流れ>
- 腕、肘、肩を温めて血行促進(リンパ循環促進)→LLLT(近赤外線光線療法)が効果的
- 肘関節、肩関節、手首の関節アジャストメント→徒手やアジャストメントツールを用います
- 背骨の機能改善(背骨の矯正)→肘まわりの組織は頚椎から神経がを受けるため、頚椎の歪み矯正を行うことは非常に効果的です。
- 腱の癒着、筋肉組織のリリース(IASTM、ARTなど)
- 徒手による筋力、筋機能のリハビリ(PNF、METなど)
- 器具を用いた筋力の強化(セラバンド、フレックスバー、ハンドグリップなど)
- テーピング(固定、促通、キネシオなど)
テニスのボールショット(バッグハンド、サーブなど)、バトミントンのショット、ゴルフスイングなど、動作による障害の場合、そのスポーツをされているときのフォーム、日常生活とお仕事中の手の動きなど、実際の動作と姿勢を確認しながら評価と検査を行います。スポーツの練習や試合中の運動を撮影した動画をお持ちの際は来院時にご持参ください。
実際の運動フォームを確認しながら、重力や負荷をかけた状態で痛みや障害が再現される形をとって施術することでより、スポーツ障害の解消には大きな回復効果が期待できます。
手や腕の障害で多くみられる関節機能障害
手首、肘、肩、肩甲骨を含めた上肢帯は、手の自由な動作を行うために大きな可動性を担うユニットです。骨と骨のつなぎ目である関節の働きを滑らかにして、手や腕を自由に動かすために、柔軟性、安定性、強靭性、連動性が必要となります。肘の関節に柔軟性が十分にない場合は、手首の不安定を起こしてそれが手首の腱鞘炎や手根管症候群などの障害につながることもあります。
そのために、正しい体の使い方を身につけるために運動神経(筋肉に対して神経の正しい命令を伝えること)、知覚神経(体の位置や筋肉の長さを脳に伝えること)の働きをとしっかり整えましょう。
カイロプラクティックでは、腕の関節や筋肉の痛みの原因となる機能の低下を整え、腕を含む上肢帯を本来の正しい働きを取り戻すことで障害を解決します。
外側上顆炎、内側上顆炎を訴える場合には、痛みのある肘のアプローチに加えて、上肢帯の運動連鎖、背骨との関わりを捉えた上で、身体バランスを整えることが非常に効果的です。お仕事での慢性痛やスポーツ障害を根本的に解決するために、歪みのない健全な身体を手に入れませんか?
外側上顆炎と似た症状を示す障害
- 頚椎の神経根症状(頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症)
- リトルリーグ肘
- 離断性骨軟骨炎(OCD)
- 肘の関節ねずみ、関節炎
- 上腕骨、橈骨の疲労骨折
- 肘のオーバーユース症候群
- 手首の腱鞘炎
- 腕橈骨筋、上腕二頭筋、肘筋の筋膜痛
*上記の障害の多くでもカイロプラクティック、リハビリの効果が見込めます。骨折や靭帯の損傷などの外傷については、まずは病院でのレントゲン、MRI評価とギプス固定を受けていただき、組織の状態や機能回復の段階に応じて回復のお手伝いをさせていただきます。
外側上顆炎、テニス肘の施術プラン
急性期:じっとしていても肘まわりに痛みのある時期。発症~数日間。痛めたきっかけにもよりますが、炎症がおこる期間はごくわずかです。一時的にアイシングを行ない、サポーターやテーピングによる固定をお行います。老廃物除去のために動脈や静脈の通り道となる上腕や肩甲骨まわりの組織をトリートメントします。
亜急性期:手首や肘の動作時に痛みが残っている時期。発症から数日~2週間程度。特に手首を返す動きで痛みを感じる。手の握力が低下したり、手のひらを反す動作に不自由さを感じることもあります。カイロプラクティックケアによる可動域の改善、LLLT(近赤外線光線療法)による血液循環とリンパ循環の促進、IASTM筋膜リリースの実施が効果的です。
慢性期:限局された動作での痛みを感じる時期。発症から数週間~数カ月。温めると楽になることも多く、過度に固定したり動作を控えると逆に痛みが長期化します。肘や手首の動きが徐々に悪化してくるため、痛みのない動作を行うことが大切です。セルフストレッチだけでは、柔軟性がなかなか回復しない。カイロプラクティックの関節アジャストメントを積極的に行い、回外筋や手関節屈筋群など弱くなった筋肉を段階的にトレーニングしましょう。
外側上顆炎:施術回数の目安
- 急性期~亜急性期:3回位/週の頻度で3~4回の施術で痛みを解消。関節の動きと腕と手首の筋力回復について、1~2回/週の頻度で3~4回の施術。平均的には合計6~8回程度で解決できます。
- 慢性期:3回位/週の頻度で3~4回の施術で痛みを軽減。関節の柔軟性、筋力の回復について、1~2回/週の頻度で3~4回の施術。上肢、下肢、背骨を含めた運動連鎖の正常化(スポーツフォーム、姿勢、動作を正しくすること)について、1回/週の頻度で3~4回の施術。平均的には合計9~12回程度が目安となります。
*これまでの臨床経験より平均的な回復力を基準にしています。
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