【症状ナビ】 頭痛の種類と施術
頭痛の解決には、まずご自身の頭痛の種類を知ること
当院に来院される患者さんの訴えで多いのが頭痛症状です。腰痛と肩こりに次ぐ、日本人の大半が人生に一度は経験したことがあるというお悩みです。頭痛の解消には、すべきこととやめるべきことについて知識を備え、それを生活に取り入れることが大切です。
同時にカイロプラクティックケアにより、体や脳の機能を健全で最適な状態に整えておくことで、頭痛のコントロールや痛みの予防ができます。 これまで来院された方の中で特に多い訴えが、肩こりと関連のある筋緊張性頭痛、自律神経の乱れに影響される片頭痛、頚椎の関節機能障害に起因する頚性頭痛、内臓機能障害と関連する内臓性頭痛です。
ここではこれらの頭痛の種類と当院で行っている頭痛のマネージメントについて詳しいお話します。
もくじ |
サンスマイル八王子の頭痛アプローチ |
緊張性頭痛 |
片頭痛(片頭痛) |
頚性頭痛(首の歪みによる頭痛) |
硬膜緊張による頭痛 |
内臓由来の頭痛 |
トリガーポイント関連痛 |
部位別でわかる頭痛の種類 |
注意を要する頭痛の種類 |
気圧の変化と頭痛 |
お天気と頭痛 |
内分泌器官の機能障害と頭痛 |
大気汚染と頭痛 |
サンスマイル八王子の頭痛アプローチ
頭痛の見立ての90%は問診で決まるという格言があります。頭痛症状に関する問診では、発症機序や原因を探り、頭痛の種類を特定するために、問診に多くの時間を割いてます。また、初回時にはバイタルサイン(血圧、脈拍、酸素飽和濃度)、脳神経学検査(聴覚、視覚、バランス、眼球運動、顔面の運動、瞳孔反射など)を行い、当院での施術が適応かどうかを見極め、必要であれば脳神経外科への受診を促しています。 バイタルサインや脳神経検査の所見は、体の機能的な評価にも役立つ有用な情報ですので、頭痛の改善と体質の改善のためには初回は問診と検査に時間をかけ、50~60分程度の施術時間を確保しています。
サンスマイル八王子では、WHO基準カイロプラクターが初回時の問診と適切な検査により、頭痛の種類と原因を把握し、適切な施術と指導(食事、運動、睡眠)などを実施します。カイロプラクティック機能神経学、内臓マニピュレーション、オステオパシー頭蓋矯正、アプライドキネシオロジー、神経内分泌アプローチ、Percussor&Acustim、LLLT(近赤外線光線療法)、オースモリキュラー機能栄養学、ヨガ呼吸法など様々なテクニックを用いて、つらい頭痛のお悩みの解消をお手伝いします。
筋緊張性頭痛
肩こり、首こり、背中の張り感など、上半身の筋肉の緊張が原因で発症し、頭部全体に拡がるような痛みを伴う頭痛です。頭全体が締め付けられるような痛みを感じ、肩こりや首こりがひどくなったときに頭痛も強くなるという特徴があります。頭痛の出現は週に5日や毎日といった頻度の多さで、夕方や仕事の後半、試験勉強中など長時間の作業による肩こりと関連している傾向があります。 筋緊張性頭痛は、通常のカイロプラクティックの施術で大幅に改善できる我々の得意分野です。
猫背などの不良姿勢、背骨のゆがみ、体のアンバランスが原因となり、筋肉のコリや緊張が生まれた結果、緊張性の頭痛が現れるケースがほとんどです。この場合には構造上のストレスを取り除くために、姿勢矯正、背骨矯正、骨盤矯正などをしっかり行い、体のゆがみを整えてあげることが大切です。また、筋緊張頭痛の方の場合には慢性的な肩こりを伴っていることが多く、その背景には精神的に緊張を強いられたり、力が入り易く、うまくストレスを発散できていないなどの要因もあります。画面をのぞき込んだり、歯医者さんが歯の治療をするときなど、目を使って細かい作業をする方にも多く診られるのが、この筋緊張性頭痛です。
このようなときには自律神経の緊張により、肩周辺の血液循環が低下し、代謝の低下が生じています。カイロプラクティックによる自律神経調整で、血流改善と筋肉の緩和を行うことが好ましい頭痛です。温めることで痛みが軽減し楽になることが多いことが特徴でもあります。
筋緊張性頭痛や肩こりを訴える人の特徴
- 肩まわりに力が入り易い
- 猫背など背中を丸めた姿勢
- 育児中の緊張、授乳、抱っこによる負荷
- 普段からストレスを感じている
- 仕事で細かい作業をする
- 目を使う仕事で眼精疲労しやすい
- 精神的に緊張しやすく、うまく脱力できない
- 普段はあまり運動をしないので肩甲骨周りが固まっている
- パソコンなど長時間の座り仕事をしている
- 自律神経では交感神経が優位になりやすい
筋緊張性頭痛のカイロプラクティックケア
サンスマイル八王子では、背骨の関節矯正、頭蓋矯正、顎関節治療、肩こりの原因となる姿勢の矯正、腹筋や背筋のインナーマッスルなど姿勢筋の強化、交感神経抑制のための横隔膜アプローチ、肩甲骨周りのストレッチ、自律神経調整のための内臓マニピュレーション、LLLT(近赤外線光線療法)による自律神経アプローチ(星状神経節などの交感神経幹照射)、IASTM筋肉治療などを組み合わせて行います。多くの方は数回の施術で大きな効果を実感されますので、肩こりや首の痛みなどの症状改善に加えて緊張性頭痛のお悩みもお気軽にご相談ください。
緊張性頭痛の症例はこちら・・・
片頭痛(偏頭痛)
頭痛の中でも最も多い割合を占めるのがこの偏頭痛です。片側だけにかぎらず両側のこめかみ付近に痛みが出ることがあります。脈打つようなズキズキする痛みが特徴で、発作が出てしまったときには冷暗所で患部を冷やすことが一番の対処法です。様々な前兆を伴うために、この頭痛に慣れている方は前兆の有る段階で鎮痛剤を服用されることが痛みの発生を抑えると言われています。
片頭痛の前兆としてよくある症状は、目がちかちかする、鮮輝暗点、悪心、吐き気などです。 月に数回もしくは週に1~2回程度の頻度の頭痛、朝起床時から発作が始まる、強い光刺激・香水の匂い・騒音などによって誘発される、週末や長い休日になると頭痛を発症するなどの特徴があります。
睡眠不足、逆に長時間の睡眠が発症の要因になります。普段6~7時間の睡眠時間の方が、休みの日に10時間以上の長く寝たとなどに片頭痛を訴えることがあります。
この場合には、朝一度起床して食事をしたりある程度の活動をしてから、また昼寝という形で睡眠をとるとう工夫で頭痛を防ぐことができます。片頭痛持ちの方では、ワインなどのアルコール、チョコレートに含まれるある種のポリフェノールが頭痛の誘発物質になることもわかっています。
片頭痛でお困りの方では、普段から抗酸化物質(ビタミンC、E、DHA)、ハーブ、CaMgなどミネラルを積極的に摂ることも予防になります。 カイロプラクティックケアでは、血液循環の機能改善、自律神経の調整、疼痛閾値の調整などにより、片頭痛のマネージメント(施術計画)を行います。
片頭痛を訴える人の特徴
- 発作前に何らかの前兆がある(目がちかちかする、吐き気など)
- 発作前に鎮痛剤を飲むと痛みが和らぐ、発作後の服用は効かない
- 週末や長い休みなると頭痛が起きる
- 寝不足や過度な睡眠で頭痛が起こる
- アルコールの過剰摂取で誘発される
- チョコレートやある種の添加物で誘発
- こめかみがズキズキする、血管が脈打つような痛み
- 患部を氷などで冷却すると楽になる
- 光、音、匂いなど強い刺激に弱い
- 発作中の吐き気、以前に吐いたことがある
- 稀にふらつき、めまいなどの随伴症状。メニエール病と要鑑別
- 植物、動物、食品などのアレルギーがある
片頭痛の方のためのカイロプラクティックケア
サンスマイル八王子では、生活習慣やアレルギーなどの体質に関わる問診をしっかり行い、その上でバイタルサインや神経学検査を実施し、頭痛の背景にどんな要因が潜んでいるかを見抜くことが非常に大切です。
片頭痛に関しては、重い症状の発作が出ているときには、カイロプラクティックの施術で刺激を与えることが返って逆効果にあることもあるので、発作の前兆があるときや予防の段階でのケアをおすすめします。
もし片頭痛発作中の施術をご希望の場合には、星状神経節や上頚神経節などの頭頚部交感神経幹にLLLT(近赤外線光線療法)を用いたPhotobiostimulationを行うことが効果的です。その上で患部を冷却し、冷暗所で休息していただくことが最良です。 アレルギー検査に関しては、いまはIgG遅延型アレルギーの血液検査をインターネットサイトから、2~3万円ほどで申し込むことが可能です。
頭痛、めまい、喘息、疲れ、皮ふ炎などの不定愁訴でお困りの方で、今まで一度もご自身のアレルギー項目を調べた経験がない場合には、一度検査することをおすすめします。アレルギー物質を控えることも積極的にできる頭痛の予防になります。
通常の片頭痛体質の方のためには、背骨の関節矯正、経絡反射点治療、頭蓋矯正、内臓マニピュレーション、顎関節調整、横隔膜アプローチ、LLLT(近赤外線光線療法)による自律神経アプローチ(星状神経節などの交感神経幹照射)、IASTM筋肉治療などを組み合わせて行います。 当院では緊張性頭痛や頚性頭痛など他の頭痛と片頭痛の混合型の方も多くご来院されています。その方の状態とお悩みに適した施術プランをご提案し、改善をお手伝いいたします。
片頭痛の症例はこちら・・・
頚性頭痛(首の歪みによる頭痛)
頚性頭痛の原因は、頚椎の関節機能障害(カイロプラクティックでいうサブラクセーション)です。 大半は第一頚椎、第二頚椎、後頭骨などの上部頚椎に問題があり、これをカイロプラクティック・アジャストメント(関節ゆがみ矯正)することが最も効果的な施術手段です。
頚性頭痛の訴えとしては、後頭部の頭痛、首のつけ根の痛み、目の奥の頭痛、目の奥が掴まれるような感じ、激しい痛みではないが鎮痛剤が効かない、首や奥の鈍い痛み・重たい感じなどが挙げられます。
吐き気やふらつきなどの随伴症状を伴うことは稀ですが、頚椎に機能障害があると全身的に影響を及ぼす可能性があります。眼球運動、皮ふの過敏性、血圧や脈拍の変動、バランス能力の低下、瞳孔収縮の不全、首の動かしにくさなどが検査所見として診られる可能性があります。
脳神経の第Ⅴ神経である三叉神経は頚性頭痛に関わっており、この三叉神経と第1~3頚椎の脊髄神経は、脊髄内の同じ神経核にニューロンを伸ばすことが知られています。この神経核でのシナプスが顔面頭部の感覚神経と頚椎の位置感覚(関節受容器)で情報が伝達されて、首のゆがみが頭痛として認識されるというメカニズムです。

J Am Osteopath Assoc. 2005 Cervicogenic headache: a review of diagnostic and treatment strategies.
頚椎の矯正では、手技による関節矯正で関節腔内の空気放出を生じるキャビテーション(ポキっと音が鳴ること)があります。当院のスタッフはカイロプラクティック専門大学で4年以上の教育を納め、卒後教育にも積極的に参加しています。その上で施術にあたっておりますので、痛みもなく安心して施術をお受けいただけます。また、ボキッという矯正が苦手な方には代用として矯正のための器具を用いて、アジャストメントを行いますので、ご要望としてお伝えください。
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硬膜緊張による頭痛
頚性頭痛に似た頭痛で診られるのが頭頚部の硬膜緊張による頭痛があります。 人体のすべての器官が結合組織という半透明な膜で覆われています。最近よく聞かれる筋膜リリースというのは、筋肉を覆っているこの膜を伸ばして柔らかくすることを表します。
神経系の中枢部分である脳や脊髄もこの結合組織の膜で覆われて保護されており、この膜の緊張や牽引によって頭痛が引き起こされることがあります。これを硬膜緊張による頭痛として我々は対処しています。頚性頭痛と同じく上部頚椎と頭蓋骨の境目付近が痛みの根源となりますので、目の奥の痛みや後頭部痛として症状を訴えます。
硬膜性の頭痛に関しては、頚椎のゆがみによって髄膜が緊張することで、小脳や中脳レベルの結合組織が牽引されることで痛みを引き起こすと考えられています。
小脳レベルでの機能障害を伴うので、ふらつき、眼球が定まらない、バランス調整能力の低下などを随伴することもあります。硬膜性頭痛の対処としては、頚椎の矯正、後頭下筋など頚部の筋膜リリース、頭蓋膜の調整、頭蓋調整などが有効です。こちらもカイロプラクティックが得意とするところです。
内臓由来の頭痛
内臓の機能障害由来の頭痛で代表的なものが、頭頂部の頭痛、後頭部の頭痛です。 頭頂部の皮ふでは解剖学的に痛みの情報を察知する感覚神経が乏しいため、片頭痛や緊張性頭痛など通常の頭痛を生じることが少ないと考えられています。しかし、子宮の変位や機能不全があるときに限り、内臓関連痛として頭頂部の頭痛が出ることがあります。
これは研究で実証されていないものの、臨床的にはよく診られる症状です。胸椎、腰椎、骨盤、股関節など子宮の機能に関わるカイロプラクティック関節矯正を行った上で、子宮のズレを矯正する内臓マニピュレーション、子宮と隣接する臓器の調整(小腸、大腸、膀胱など)を行うことが効果的です。
頭頂部の頭痛は、産後の女性、慢性の便秘、食べ過ぎ、子宮内膜症などの婦人科疾患をお持ちの方、胃下垂や腸下垂など消化器官の下垂が見られる方で度々訴えられる頭痛です。子宮の変位や骨盤腔内の臓器のズレをしっかり正すことが良い結果につながります。
後頭部~前頭部かけての頭痛には、回盲弁症候群の疑いがあります。こちらについては、後の気圧と頭痛の項目で詳しく述べます。右側の頚部から後頭部の頭痛については、胆のうの機能低下の疑いがあります。
手術痕の癒着と頭痛
胆管炎、胆のうポリープ、慢性胆のう炎、胆石などをお持ちの方の場合には、胆のうと肝臓周辺の組織癒着が慢性的にあり、それが臓器の可動性や血液循環機能を妨げることがあります。
とくに胆のう手術後の組織癒着が残る方の場合には、食べ過ぎや飲みすぎ後の頭痛、ムカムカ、便の色の変化などを生じる可能性があります。この場合、内科での受診と並行して、当院の内臓マニピュレーションや食事指導、経絡治療を行うことで胆のう機能の改善を働きかけることをおすすめします。
また、スーパーライザーによる近赤外線光線療法を胆のう付近の組織に行うことで、結合組織のリリースを積極的に行うことが可能です。 以下、内臓機能に関連する頭痛の症例をご紹介します。
胆のう関連の頭痛、症例はこちら・・・
トリガーポイント関連痛
トリガーポイントは、筋肉の硬結、圧痛(jumping sign)、関連痛(reffered pain)の有無が判断の指標となります。関わりのある筋肉を念入りに触診し、緊張や筋力の低下がないかどうかも確認します。
トリガーポイントによる関連痛は、大きく離れた部位に痛みを放散するので、顎、首、肩まわりの筋肉が頭痛として感じられることがあります。顎関節症や顎の痛みのある場合には、側頭筋、咬筋、翼突筋などの顎関節の筋肉の関連痛がこめかみや目の周りの頭痛として現れることがあります。

トリガーポイントによる頭痛では、カイロプラクティック関節矯正、筋膜リリースを行うことでその多くが早期に解消されます。当院導入のLLLT(近赤外線光線療法)では、Rumix2によるPhotobiostimulation効果(組織の緊張を一気に和らげ、細胞の治癒を促進し疼痛緩和する)、スーパーライザーによる深部温熱効果(指では届かない5cmの部位でも筋細胞を温熱緩和する)により、トリガーポイント回復をこれまでにない早さで治癒を促進する効果が期待できます。
また、関節や筋肉の部位によってバリエーションを使い分けることが可能な最新のIASTMツールによる筋肉治療も非常に効果的です。Percussorによる筋膜刺激、筋線維リリースも手技との組み合わせにより、これまでにない早さでの筋肉回復が期待できます。

部位別でわかる頭痛の種類
- 側頭部、こめかみ⇒ 片頭痛の疑い
- 後頭部、首のつけ根⇒ 頚椎の関節機能障害もしくは、首の筋肉
- 目の奥、眉間⇒ 頚椎、後頭骨の関節機能障害
- 目のまわり、前頭部⇒ 胸鎖乳突筋のトリガーポイント
- 目の下、目尻周辺、ほほ、上歯の周囲⇒ 外側・内側翼突筋、咬筋など顎の筋肉のトリガーポイント
- 顎、エラの周囲⇒ 顎関節の関連痛
- 頭頂部⇒ 子宮の変位、生殖器の機能障害
- 後頭部~前頭部にかけて⇒回盲弁障害
- 後頭部、頚部の右側のみ⇒胆のう機能低下
- 冠状に頭全体を締めつける⇒ 筋緊張性頭痛、筋筋膜性疼痛の疑い
- 鼻の奥、前頭部⇒ 花粉症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、蓄膿炎の疑い
注意を要する頭痛の種類
下記のような神経症状、発熱、視覚・聴覚・言語障害が発作として現れる場合には、急いで脳神経外科に行くことを勧めます。これらは当院で行うカイロプラクティック・整体施術の対象ではなく、病院での精密検査を必要とします。
- クモ膜下出血⇒ 今朝からいきなり頭痛が起きた、今までの痛みとは明らかに違う、何時何分など発症が明らかにわかる。激しい痛みで強い吐き気を伴う。
- 髄膜炎⇒ 後頭部から頚部にかけての緊張があり発熱している。首と曲げたり、伸ばしたりすると痛みが強くなる。頚性頭痛と似ているが体には熱がある。
- 脳出血⇒ 突然頭痛が起きてだんだん悪くなる。嘔吐、目のかすみ、手足が動かせない、二重視、とれつがまわらない、意識がもうろうとするなどの神経症状。この場合には救急車が必要!
- 脳腫瘍⇒ 頭痛の場所がどこにあるかわからない、痛みの場所が変わる。頭が重い、突然嘔吐する、手から物を落とすようになった、うまくしゃべることができない、視覚・聴覚障害、味覚障害など。
気圧の変化と頭痛
登山、ダイビング、長時間の飛行機の後に起こる頭痛があります。気圧変化後の頭痛の特徴としては、以前に持っていた頭痛症状の再発をすることです。 飛行機の客室は気温と気圧がやや低めに設定されているため、飛行機内では体の内部(腹腔、血管、硬膜内部)が膨張するが、飛行機を降りたときに収縮・縮小する。
海外旅行帰りで頭痛を発症する人が多いのは、時差や体内時計のリセットに加えてこういった飛行機での気圧変化が関連しています。
特に胃、小腸、大腸などの消化器官が飛行機内の気圧変化で膨張し、ガス膨張、消化管壁の圧迫で毛細血管の血流低下が生じます。腸周辺の血流低下により、腸内に老廃物が滞留し、この溜まった代謝産物が毒性をもつ形で腸内のリンパ循環に回収されます。
これが腰部や骨盤部に最も集まってくるため、腰痛を起こすことがあります。また、リンパや静脈血に入り込んだ毒性のある老廃物は、自律神経や感覚神経の末端を刺激し、頭痛や悪心などの自律神経症状を起こす原因にもなります。 特に、回盲弁やヒューストン弁という消化管内部で内容物の通過を仕切る弁に問題を生じることが多いため、Applied Kinesiologyの回盲弁リリースによる消化管治療が非常に効果的です。
回盲弁症候群の症例はこちら・・
回盲弁症候群は、旅行や出張で飛行機に機上した後、生野菜やナッツ類を多く食べたとき、アルコールの過剰摂取したときなどに起こりやすく、急性腰痛、急性の頚部痛、頭痛などの症状を引き起こすと考えられています。
この場合には、カイロプラクティック関節矯正、反射点治療、回盲弁リリース、食事指導などの施術により、大きな効果を発揮します。

お天気と頭痛
低気圧や台風の通過時に体内部の気圧が変化し、頭痛が起こることも良く知られています。こちらはメカニズムがまだ明確ではありませんが、おそらく上記の飛行機内部での頭痛に近い発症機序があると予想されます。低気圧は副交感神経と優位にし、高気圧は交感神経を優位にするという研究報告があります。
新潟大学医学部元教授の安保先生の報告(参考書籍:免疫革命)では、高気圧の強い夏の晴れた日には虫垂炎の発症が増え、低気圧が通過する曇りや雨の日は少なくなると言う報告があります。 臨床的な経験では、低気圧が近づいているときには、副交感神経が優位になり、側頭動脈など頭蓋内の動脈が拡張し、片頭痛を起こしやすくなるという印象があります。
夏晴れ・冬晴れで快晴の日には、後頭部の頭痛や朝からこめかみがズキズキする頭痛を起こしているという訴えを患者さんから伺うことがあります。 高気圧が強く張りだす夏のよく晴れた日、低気圧が次々に通過して天気と気圧が目まぐるしく変化する春先などは、交感神経神経が優位に働き、体に炎症が起こりやすくなります。
炎症が原因となる頭痛としては、副鼻腔炎や重度の花粉症などがありますが、炎症物質であるケミカルメディエーターの放出が起こり、血管周囲にある神経受容器の末端が刺激され、脳が痛みを認識します。
高気圧に覆われて交感神経が優位に働いているときには、痛みの閾値が低下し、痛みに関する感受性が普段よりも高まっていることも関わっており、そんな時には片頭痛、緊張性頭痛、頚性頭痛など頭痛の種類をまたいで頭痛の頻度や痛みのレベルを助長する可能性があります。
ぎっくり腰、寝違い、背中の痛みなどの急性症状を発症するのも、高気圧が張り出している良く晴れた日です。こういった日には急性症状の患者さんからの問い合わせが多くなるという経験があります。
内分泌器官の機能障害と頭痛
急に気温が低くなったり冬の寒い日に起こる頭痛は、代謝の調節がうまく出来ていない可能性があります。とくに甲状腺代謝異常、胸線機能異常、副腎疲労症候群などのホルモン分泌と関わりがあると疑われます。
こういった内分泌腺異常の場合には、甲状腺腫や橋本病などの疾患や病気で内科的な薬の投薬を行うレベルでなく、器官の機能障害の程度であれば、Applied Kinesiologyの神経内分泌アプローチやオーソモリキュラー機能栄養学による体質改善が適応となります。
これまでにも甲状腺や副腎に内分泌異常がみられ、それが原因で頭痛、頚部痛、腰痛、疲れ、体の冷え、アトピー性皮膚炎などを訴えて来院された方がたくさんいらっしゃいます。副腎疲労の方では、機能性低血糖症を伴うことが多いため、副腎機能へのアプローチに加えて糖質制限による低血糖症のコントロールを行うための食事療法も効果的です。
甲状腺機能低下の場合には、顔や手足のむくみ、仕事や勉強などに対するやる気の減退、食欲低下、朝の低血圧、脈拍の減少、肋軟骨の痛み、体重増加などが同時に現れます。
その場合には、内科での血液検査で甲状腺ホルモンの数値を測定し、投薬などの内科的な介入が必要かどうかを判断していただき、その上で当院のカイロプラクティックによる自律神経調整、LLLT(近赤外線光線療法)による器官組織の代謝促進、神経内分泌アプローチなどの機能的な改善プログラムを進めていくことをオススメします。
大気汚染と頭痛
工場地帯での居住、交通量の多い場所(車の排気ガス)、建物の解体現場近く、夏場の光化学スモッグ、春先のPM2.5などが原因となり起こる頭痛です。合成化学物質、粉じん、微粒子などが呼吸器を通して体内をめぐり、組織内に溜まることで何らかの痛みを誘発します。
私も経験がありますが、光化学スモッグなどでCO2濃度が異常に高くなる日などは、普段持っている頭痛のレベルが上がることがあります。こういった方では上部頚椎に問題があることが多く、自律神経機能を整えて、代謝を促進し、老廃物の排泄を促すことが大切です。多くの微粒子、ミネラルは尿や便、汗腺から排泄されるため、水分をたくさん摂り、排泄を促すことが回復を早めるコツです。
また、粉じんや光化学スモッグの多い日はなるべく屋外での活動を控え、粉じん用マスクなどを着用することも予防になります。 2017年5月に米ワシントン大学の研究チームが発表した調査結果では、大気汚染は人の体だけでなく、睡眠にも深く影響している可能性があると報告されている。
5年間にわたりアメリカの6都市それぞれの周辺住民1863人の7日間の睡眠パターンと大気汚染に関するデータを収集した。これを分析したところ、大気中の二酸化炭素窒素やPM2.5などの有害小粒子の量と睡眠効率に関連性が見られた。大気中の二酸化窒素の量が多い都市では、被験者の睡眠効率が低くなる可能性が60%高く、PM2.5の量が多い都市では50%高いことが分かっている。
この研究を行ったワシントン大学医学部のマーサ・ビリングス教授は、「大気汚染によって気道上部に炎症や腫れ、うっ血などが生じたり、呼吸パターンや睡眠をコントロールする脳の中枢部位に影響が及ぶ。それが睡眠の質にも影響を与えている可能性が高い」と指摘している。
中国やインドでは大気汚染がますます深刻化しており、地球規模での早急な対応が課題なのですが、政府や国の対応を待つだけでなく身のまわりのことを積極的に知ることで、自己管理を行ない睡眠の質や自分自身の健康を守ることが求められている時代なのです。
群発性頭痛や片頭痛などの神経性頭痛の発症と睡眠リズムには深い関わりがあることを仮定すると、自律神経をつかさどる脳の中枢部分で影響を与えあっている痛みと睡眠の神経経路には、大気汚染との何らかの関連性があることが予想されます。頭痛や睡眠障害が現代病の一つであり、生活習慣や居住環境に多くの影響を受けていることが理解できます。
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<頭痛ケア> 施術料金
カイロプラクティック
- 初回施術料 5,300円/50~60分(検査料と施術料込み)
- 2回目以降 施術料 5,800円/20~30分
カイロプラクティック&近赤外線光線療法のダブルケア
- 初回施術料 7,400円/50~60分(検査料と施術料込み)
- 2回目以降 施術料 7,900円/30分
*頭痛に関わる障害でお悩みの方で早期解決を希望される方には、ダブルケアをオススメします。
スーパーライザー、Rumix2などのLLLT光線(近赤外線光線療法)とカイロプラクティックの併用により、より早い回復を促進することを目的としています。
*病院での検査データ(MRI、X線画像、聴力検査、血液検査など)について
お手元にある場合、施術の際に参考となりますので来院時にお持ちください。
お問い合わせ(完全予約制)
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