【腰痛の症例】 右腰の痛みと腹痛、胆のう炎の既往
右腰の痛み、背部痛で来院
食後すぐの下痢と腹痛
慢性胆のう炎の既往あり
八王子市在住 50代男性 管理職
【訴えと症状】
- 3か月くらい前から時々腰に痛みを感じていたが、3日前から背中にもわりと強い張り感を感じる
- 以前から食べ過ぎたり、外食が重なるときに下痢をしやすい
- 食後30分~1時間くらいで下痢になることが多く、その時に腰痛も感じやすい
- 昨年、消化器内科に受診したところ、慢性胆のう炎と言われて薬で治療をしている
- 背中の痛みと鈍いような腰痛は身体の右側にのみ感じる
- 最近、長く立っていると右膝の裏に痛みを感じる
- ご家族に紹介されてサンスマイル八王子に来院
【検査所見】
- 姿勢:お腹をかばうように背中を丸めた姿勢、立位で右足のつま先が外に向いている(膝の外旋)
- 神経学検査:TAS9測定でストレス反応あり、交感神経が優位
- 可動域:胸椎、腰椎の可動制限
- 筋力検査:小円筋の筋力低下、内側広筋(モモの内側)の筋力低下
- 経絡評価:胆経の機能亢進、三焦経の機能低下
- 筋肉:膝下筋の緊張と圧痛、腰部起立筋の緊張
- 関節:右股関節、右仙腸関節、中部胸椎、上部腰椎の制限
- 血行状態:腹部の冷え感あり
【施術とアドバイス】
- 三焦経のリンパ反射、静脈反射、ストレス反射点のアプローチ
- LLLTによる自律神経照射(右星状神経節、腹腔神経節)、腹部の血流促進のための動脈・リンパ節照射
- 右股関節、右仙腸関節、中部胸椎、上部腰椎の関節ゆがみ矯正
- 頭蓋矯正
- 膝下筋、腰部起立筋のリリース
- 食事栄養指導
【施術の感想】
- カイロプラクティックを受けるようになってから腰痛と背中の痛みは楽になり、下痢することもほとんどなくなりました。
- 胆のうの問題が腰痛と関係していることがわかり、今までよりも食事の内容に気をつけ、アルコールも控えるようになりました。
【コメント】
右背部痛、腰痛で来院されたケースです。食後すぐに下痢になることが多く、下痢と同じタイミングで腰痛と背中の痛みを感じることがあるという訴えをご相談いただきました。
食後すぐの下痢は消化不良を示すサインの一つで、特に消化酵素に関わる器官(膵臓、胆のうなど)の機能異常が疑われることがあり、カイロプラクティックでは、胆のうや肝臓の機能低下は右の背中や腰に痛みを生じることがあると考えています。
今回は胆のう機能をチェックするためにアプライドキネシオロジーの経絡評価を用いました。膝の裏にある膝下筋は胆のうに対応する関連筋で、胆のう機能が過度に亢進しているときには関連する膝下筋の緊張によるひざ裏の痛みとして症状を感じることがあります。
食事の後、30分~1時間で下痢になるのは、胆汁性下痢など胆のうの機能障害が隠れていることがあります。慢性胆のう炎、胆のうの委縮が疑われる場合には、消化器内科にてエコーや血液検査で詳しい評価を行いお医者さんの指示をまず仰いでください。
胆汁は肝臓で作られた後、胆のうで貯蔵されており、食べ物が十二指腸に達したときに、胆管を通って腸内に分泌される消化液です。
胆汁の主成分は脂肪の消化や吸収を助ける消化酵素で、脂っこいものをたくさん食べた時には、胆汁が腸内に多く分泌されます。また、慢性胆のう炎や胆のう委縮など胆のう機能が低下している方の場合には、胆のうから必要以上の胆汁が分泌されていることがあります。
十二指腸内に分泌された胆汁は、小腸の後半部分で再吸収され、毛細血管を通じて肝臓に戻されて再利用されます。これを腸肝循環と言います。胆汁の一部は小腸で再吸収されずに大腸に達することがあり、健康な人ではこれは特に障害を起こすことはありませんが、腸内環境が乱れていたり、消化吸収機能が低下している人では、大腸内では下剤のような作用をもたらします。これが胆汁性下痢と呼ばれる食後すぐの下痢を起こします。
アプライドキネシオロジーの考え方では、ある経絡が低下するとそれと均等を取るためには、他の経絡の働きが亢進して、それが筋骨格系や内臓器官の症状を起こすことがあります。
今回の腰痛と膝の痛みの原因であった胆のう機能の過活動は、三焦経の低下による経絡の不均等によるものと考え、関連する三焦経のリンパ反射、静脈反射、ストレス反射点のアプローチと行い、さらに頭蓋矯正を行いました。
下痢の原因であった胆汁の再吸収力の低下、分泌量の亢進は、質の悪い油の摂取、アルコールの過度な摂取、ストレス過多な生活からも影響を受けていると考え、食事栄養指導も同時に行わせていただきました。
脂質の摂取については、使いまわしたり古くなって酸化した油を避けてもらい、外食を減らし、ご自宅での食事コントロールも行っていただきました。
今後は食事と運動習慣にも気をつけていただき、定期的な胆のう機能のチェックを行ないながら、元気な毎日をお過ごしいただいたいと思います。

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