【野球肩の症例】肩のインピンジメントによる痛み
投球リリース時の肩関節痛
野球肩の痛みで来院
肩に何かが挟まるような痛み
30代男性 営業職 立川市在住
【痛みと状態】
- 数年ぶりに野球をした時に肩に違和感を感じた
- その後、数回野球を続けていたら、徐々に肩の痛みが強くなってきた
- 日常生活では、ドライヤーや髪をかき上げるときに肩関節に痛みを感じる
- 右腕をあげると、ある角度で肩の関節にズキッとする痛みを感じる
- 週末に会社の草野球チームで試合をすることが多い
- 知人にスポーツ整体を勧められて、サンスマイル八王子に来院
【検査と施術】
- 姿勢検査:骨盤・肩は右が高い、右肩が前方へ
- 肩関節の可動域:屈曲130度、外転120度で肩関節内部に痛みを誘発
- 肩関節のインピンジメントの疑い
- 腰椎、上部胸椎、右肋椎関節の柔軟性低下
- 肩鎖関節、胸鎖関節の可動制限
- ローテータカフ(棘上筋、棘下筋)の筋力低下
- 上部僧帽筋、上腕三頭筋の過緊張
- 背骨(頚椎、胸椎)、鎖骨、骨盤の矯正
- 肩甲骨まわりのストレッチ
- ローテーターカフの筋力強化トレーニング指導
- IASTMツールによる筋肉トリートメント
【施術後のご感想】
- 初回施術後は、腕を挙げた時に感じていた挟み込むような痛みは半減し、腕をあげることが楽になりました。
- 3回目の来院時には、肩の屈曲と外転時に感じていた痛みが消なくなり、日常生活でも感じていた肩の違和感がすっかり無くなりました。
- 5回の施術で塁間でのキャッチボールが支障なく出来るようになり、今では草野球を楽しんでいます
【担当のコメント】
野球の投球による肩の障害を大きく分けると、
- 筋肉や腱
- 靭帯や関節包
- 関節軟骨
- 滑液包の損傷などが挙げられます。
今回のケースは、肩甲骨・肩峰下で組織の挟み込みが起きていたことが肩の痛みと疑われました。
回旋筋腱板(ローテータカフ、特に棘上筋)は、肩甲骨の肩甲棘と肩峰に沿うように走行しています。この腱と骨の間には肩峰下滑液包が存在し、骨と筋肉との摩擦を緩衝する作用を担っています。
肩甲骨や背骨の骨格に歪みを生じていたり、筋疲労や運動神経の機能異常によってローテーターカフの筋力低下などの筋アンバランスが起こっているときには、投球動作などの繰り返しの負荷によって、回旋筋腱板や肩峰下滑液包周辺で組織の炎症を起こすことがあります。
炎症が慢性化すると、腱や関節包が石灰化して回旋筋腱板が肥厚し、肩峰との間で癒着が起こることもあります。炎症や石灰化した組織が空間を占有すると、腱と肩甲骨に間で挟み込みによる疼痛障害を起こす可能性が高くなり、これをインピンジメント(挟み込み障害)と呼びます。
肩関節のインピンジメントは大きく分けると3つに分類
1:烏口肩峰アーチと肩峰下滑液包、回旋筋腱板(ローテータカフ)との間で起こる肩峰下インピンジメント
→今回のケースはこれが疑われました
2:肩関節関節窩と回旋筋腱板、関節唇との間で起こるインターナル・インピンジメント
3:烏口突起と上腕骨の間でおこる肩甲下滑液包および肩甲下筋のインピンジメント

野球肩やスポーツによる肩の痛みを発症する場合、肩関節のインピンジメントでは、いずれの組織が障害される場合でも、間違った投球フォーム・運動異常を伴う動き・日常での不良姿勢などが原因となることが大半です。
野球肩や野球肘などのスポーツ障害では痛みやしびれなどの症状を緩和させるだけでなく、運動学的な原因を解決しておくことが大切です。肩周辺に何度も症状を再発したり、なかなか痛みが解消されないときには、体幹や骨盤など身体全体のバランスを見直すことをお勧めします。
肩や背骨の関節の動きを改善するとともに筋力や骨格のアンバランスを整えて、正しい投球動作を身につけましょう。サンスマイル八王子カイロプラクティック・スポーツ整体院では、一人ひとりのお体の状態と症状の原因を評価して、的確な施術とアドバイスを行なうよう心掛けています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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