【野球肩の症例】 肩峰下滑液包炎と肩の痛み

野球肩、肩の痛みで来院
肩峰下滑液包炎の疑いあり
ボールリリース時に肩が痛い
30代男性 営業 八王子市在住
【痛みと状態】
- 3年前から肩関節に痛みを感じ始め、キャッチボールができなくなった
- 大学まで硬式野球をやっていた。現在は月数回、草野球の試合に出ている。
- 肩の痛みで手の甲を腰に持っていく動作ができない、腕を高く上げることがつらい
- 毎年春先になると肩の痛みは一旦落ち着くが、今年は肩の痛みが強くてボールを全く投げられない。
- 以前はショートやセンターを守っていたが、最近は代打のみで試合に出ることが多い
- 普段からパソコンやスマホを使っている時間が長い
- 整骨院、マッサージにも通ったが肩の痛みがなかなか良くならない
- 草野球のチームメイトにスポーツ整体を勧められて、サンスマイル八王子に来院
【検査】
- 姿勢:首猫背、上部胸椎から首と頭部を前傾している
- 投球運動分析:コッキング期と加速期で肩の外転リズムの異常、腕の動きにぎこちなさあり
- 肩甲上腕リズムの機能低下(腕を挙げる動作のバランスが崩れている)
- 肩関節の内旋運動に制限(45°、通常は60°)、癒着の疑いあり
- 肩甲胸郭関節の外旋制限(肩甲骨の動きの低下)
- 頚椎、上部胸椎、肋骨の柔軟性低下
- 肩甲骨の周囲の筋肉の硬さと強いコリ(上部僧帽筋、三角筋、大胸筋)
- ローテーターカフの筋力低下(肩甲下筋、棘上筋)
【施術】
- 背骨の矯正(頚椎、胸椎、肋椎関節など)、肩関節と肩甲骨の矯正
- 肩甲骨の内旋ストレッチ、筋力強化エクササイズ(肩甲下筋の収縮運動)
- 猫背矯正、骨盤矯正、股関節の矯正
- 肩まわりの筋トリートメント(IASTMツール、筋膜リリース)
- 正しい投球フォームの指導
- 正しい姿勢の指導
- フォームローラーを使った肩周りの筋膜リリース指導(自宅で行うセルフケア)
【施術後の感想】
- 5回目の施術後にはボールを投げるときの肩の痛みはだいぶ良くなくなりました
- 10回目の施術の時には、外野からボールを投げても肩の痛みを感じることはなくなりました
- 家でできるリハビリとストレッチも続けているので、投球フォームが以前よりも良くなったと思います
- これからも楽しく野球が続けていけるようにカイロプラクティックで体を整えていきたいです
【担当のコメント】
今回のような腕の上げ下げによる肩の痛みはつらいお悩みの一つです。
上腕骨の骨頭(骨の丸いところ、肩の関節部分の骨)と肩甲骨の肩峰(外側に出ている骨の出っ張り)との間で、滑液包の炎症と組織の癒着によって肩の痛みが生じていることが疑われました。初期のご来院時には腕を高くあげる動作が困難で、野球の投球だけでなく日常生活にも支障が出ているという大変おつらそうなご様子でした。
投球フォーム・姿勢、肩まわりの運動機能、背骨の柔軟性などを評価し、肩関節障害の原因となる関節や筋肉を丁寧に操作したところ、数回の施術後にはずいぶん回復されて、御本人も大変喜んでおられました。10回のカイロプラクティックケアによって、関節のゆがみを整えた上で運動神経の働きを正常化し、その上で弱くなっていた肩の筋肉(肩甲下筋、棘上筋)のリハビリを行ったところ、肩関節の運動パターンがとてもスムーズになり、キャッチボールも出来るようになりました。

投球障害では、肩関節の外転時に上腕骨と肩峰の間で、組織の挟み込みを起こすことで、腱や滑液包の慢性的な炎症・癒着を生じることがあります。
このケースでは、背骨と肩甲胸郭関節の柔軟性低下により、肩関節が運動する軌道にズレが生じていたことで、肩峰の下(肩甲骨の突起)で、上腕骨と組織の衝突が繰り返し起こり、滑液包周辺の炎症と結合組織の癒着を起こしていたことが疑われます。
サンスマイル八王子カイロプラクティックでは、背骨、肩甲骨、肋骨の関節をアジャストメント(関節のゆがみ矯正)を行うことで運動神経の働きを正常化し、その上で正しい運動や投球フォームを身についていただくためのエクササイズ指導を行います。肩峰下での組織の炎症を解消するためには、肩関節の正常な軌道での運動を誘導を施術で行うことが大切です。
上腕骨頭と肩峰の間の関節腔を広げる関節運動を誘導するような操作を施すことで、運動異常を起こした肩と肩甲骨を正しく機能させるきっかけを与えることにつながります。その後、肩関節や肩甲骨のフォースカップル、肩甲上腕リズム、肩関節のゼロポジションを考慮し、肩や体幹のリハビリ指導、身体の使い方のアドバイスをさせていただきます。
肩峰下でのインピンジメント
肩峰と回旋筋腱板(ローテーターカフ)の間には、肩峰下滑液包(関節や腱を摩耗から守るクッション)が存在し、肩甲上腕リズムの乱れなど肩の運動異常があるときに肩峰と回旋筋腱板との摩擦のストレスが大きくなると、炎症性の痛みとしてあらわれることがあります。野球肩、バレーボールショルダー、バトミントン、水泳(競泳)の選手で、損傷しやすい肩関節のスポーツ障害です。
肩甲上腕リズム
肩甲骨面での腕の挙上運動において、肩甲骨の上方回旋に対する肩甲上腕関節の外転角度を示しています。肩関節の外転運動が起こるときには外転90度までは肩甲骨が30度上方回旋し、上腕骨60度外転します。外転180度になると肩甲骨が60度上方回旋し、上腕骨が120度外転します。つまり、上腕骨、肩甲骨、鎖骨の関節が連動して動くことにより、腕を頭上に挙げる動作がつくられているということです。野球肩でよく診られる運動障害として、肩関節の外転運動時に、肩甲骨や鎖骨の関節の柔軟性低下とそれに伴う肩関節の動きの不安定性があります。
肩関節のゼロポジション
上腕骨の長軸と肩甲骨の肩甲棘の長軸が一直線上にあるポジションであり肩関節水平な内転60度、屈曲120度に挙上した状態をいいます。このゼロポジションをしっかり理解した上で肩やひじにかかる負担がなるべく減らし、理想的な投球フォームを身につけることがとても大切です。
カイロプラクティックケアにより、肩の障害を解消されて野球の試合や練習を楽しまれているということで、とてもうれしく思います。体のパフォーマンスを向上して、投げて打って走れるように、今後もしっかりサポートさせていただきます。
野球肩、肩の痛みなどスポーツ障害でお困りの際にはお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
野球肩・肩の痛み|スポーツ整体・カイロ<施術料金>
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